対談の模様イベント開始後、 『DX CX SX』の著者八子からは、 VUCAの時代の今、 なぜ変革が必要なのかを歴史的背景と労働人口の減少という観点から語りました。
歴史的背景として、 今までも30~50年に一度、 産業革命が起こり、 時代の転換が起こったことが挙げられました。 現在は、 技術の進展により自動運転に代表されるような第四次産業革命が起きている最中だとし、 一方で、 労働人口の減少については、 今後20年で労働人口の20%が減少すると言われる昨今、 少なくとも現状の20%の生産性を向上させないと企業の存続は難しく、 さらに市場で優位に立つためにはそれ以上の変革が必要となってくると持論を展開しました。
『ウェルビーイング経営!』の著者で、 身体的・精神的・社会的な社員と組織の幸せを追求している石原氏からは、 過去のビジネスモデルからの転換や、 社員の幸せがお客様の満足につながるウェルビーイングについての解説と、 経営や生産性とウェルビーイングの両立の難しさも語られました。
また、 PHONE APPLIが意識している「ウェルビーイング経営の三角形」を例に挙げ、 その幸福度の要素である「未来・仕事・環境・人間関係」をもとに、 毎月幸福度を計測していると社内の事例を紹介しました。
八子からは、 企業がDX推進にあたり壁となり立ちはだかる「DX・魔のデッドロック」が語られました。 このデッドロックに陥る要素として「デジタル(データ)、 フィジカル(設備)、 ヒューマン(人)」が挙げられ、 中でも「ヒューマン」は属人性が強く、 最も複雑で難解な要素であると、 現場の事例を交えて語りました。
多くの人が苦手とする「変化」に順応するためにウェルビーイング経営でどういったアプローチができるかについて、 石原氏より、 「組織と個人の幸せの目指す姿を一致させる」ことが示されました。 そのキーになるのが、 「心理的安全性」。 PHONE APPLIでは「ルール・ツール・プレイス」の3つを軸としたアプローチが挙げられました。 その中でも最も着手しやすいのが「ルール」。 自社での取り組みとして週に一度の30分間の上司と部下の1 on 1 MTGが紹介されました。 また、 社員同士が贈り合う「サンクスカード」が挙げられ、 上司が1 on 1 の話題として活用しているという事例も紹介されました。
八子は、 昨今言葉が先行する「DX」の本質的な意味として、 「デジタル化が目的なのではなく、 なりたい姿を描き、 そのための手段としてのデジタル化である」ということ、 そして変革後の未来にありたい姿、 社会をどう変えていきたいのかを、 社員やお客様に理解していただく必要性があると述べました。
DX推進アドバイザリを包括的に手掛ける弊社INDUSTRIAL-X と、 企業の目指す姿としてウェルビーイングを掲げ、 自社でも体現しているPHONE APPLI社がタッグを組むことで、 市場全体ウェルビーイングへの意識がさらに高まり、 社会全体で展開されるような、 大きなムーブメントになっていけばと両者は語りました。
ウェルビーイングは、 個人・会社ごとに異なるため、 会社組織と個人、 双方がバランスよく、 デジタルの力を活用しながらルール・プレイスも活用することで、 将来ありたい組織の姿や、 目指すべきビジネスの姿を見据え、 少しずつ、 継続的に取り組んでいくことが重要なのではないでしょうかと、 締めくくりました。
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