広島電鉄株式会社
プロジェクト背景
プロジェクト期間
課題
・技能継承が出来ていない。
・在庫の棚卸しに膨大な時間がかかっている。
実現したいこと
導入効果
プロジェクト詳細
広島電鉄が目指すべき姿の定義とそれに向けた業務変革を実施。抽出した課題のうち「デジタルを活用した点検業務の標準化」を最初に着手した。
これまで
車両、線路、電気設備等をメンテナンスするために、500枚以上の帳票を日々手書きで管理していた。
取組内容
1. 現状の点検表の整理
元々利用していた点検表のうち、不要なものは削減・統一した上でデジタル化を実施。
2. 点検作業者に向けたマニュアル作成
作業判断が属人化しないことと、誰でも簡単に入力ができるように利用者向けのマニュアルを作成。
3. 承認フローの電子化
点検表のデジタル化に併せて、承認時のハンコもすべて電子化。
他、点検業務における社内技術習得の仕組みづくり、在庫管理のシステム化などプロジェクト進行中。
推進における壁、どのように乗り越えたか
業務のデジタル化を進めるにあたり、自社内でワーキング体制を設けるものの、課題が山積しているなか何から手をつけていいかわからない状態が続いていた。一つ一つの業務課題に優先順位がつけられていないことが課題だと捉え、「効果の高さ(発生頻度が高い業務、現状の業務効率が低い業務)」「取り組みやすさ(電子化の場合、ドキュメント内容が複雑でないものなど)」の観点から優先順位をつけることで着手する課題を決め、一つ一つのプロジェクトロードマップを策定するというアプローチを取り、アクションプランを明確にした。
プロジェクト進行にあたって、日々の業務と並行した取り組みによるプロジェクトメンバーの業務負担も相まって、設定した目標を達成できるのか不安が募る場面が見られた。
・DXビジョンの策定により、「電車技術部」をどのような部署にしていきたいのか、「どのように広島に貢献したいか」など目指すべき姿を明確にした。
・隔週のプロジェクト進捗共有と並行して、メンバーが前向きにプロジェクト推進できる組織についてマネージャーの方々と議論をした。
・詳細な要件検討をする前にITツールに触れる機会を設け、自分たちの業務がデジタルを活用することでどのように変わっていくのかのイメージを早期につけた。
・デジタルツールの活用に不慣れなメンバー・組織であることから、あえてアナログなコミュニケーションを中心として進めた。
・各担当により業務範囲やフローも異なることから、全体ミーティングと班別ミーティングを適宜組み合わせて推進した。
上記を実施することで、メンバー一人一人のデジタルスキル、組織変革スキルが向上し、組織全体が主体的にデジタルプロジェクトを推進できる状態になった。